想い出の場所
ダム工事中止の川

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あの場所を探せ!

 出来れば夏に撮影したか
ったのですが、夏だと草木が
生い茂ってしまって景色が全
く見えなくなってしまうので写
真は春に撮影したものを載
せました。(左)
 私の大好きなゲームに「ぼ
くのなつやすみ」というゲーム
があるのですが、そのゲー
ムの中のような体験につい
て少し書きたいと思います。
 中学生くらいの時だったと
思うのですが、ある先生がこ
んな事を言いました。
 「小学校時代の夏休み
の想い出を思い起こしてごら
ん。いくつ思い出せる?10
個思い出せたら凄いぞ。印
象的だった体験を夏休み全
体の事のように錯覚しがちだ
けどそれは大体においてせ

いぜい数日の体験で、その他の日は思い出せないような平凡な日
という事さ。一生の想い出になるようないい体験をしろよな!」
 なるほど!もっともだ。確かに夏休みといっても全部楽しんでいる
わけではなくて(特に後半は)うだうだしている日も多かったような気
がします。
 さて、それでは「ぼくなつ」のリアル体験を思い出してみましょうか
・・・って、おいおい!ホントにちょこっとしか無いモンだ(汗)。それ
でも複数思い出せるだけでもいい方なのかな?
 主なものの一つに「あの場所」というのがあります。つまりは想い
出の場所なのに場所が特定出来ないのです。
 それははたった一日の事でした━。
 私の父は完全な仕事人間で子供と遊ぶなんて事は滅多に無かっ

たのですが、夏休みのある日に突然何かの気まぐれか遊びに連れて行ってくれたのです。その日に遊び
まわったのは写真の谷の近辺のどこかでした。川で遊んだり(右の写真。左上の写真の谷を流れる川の
支流になります。)、農家の廃屋の中で休んでスイカを食べたり、虫捕りをして物凄く大きなトノサマバッタが
捕れて喜んだり━。草の匂い、入道雲、言葉では言い表せないあの感覚。これといった出来事も無かった
のですがまさにあのゲームの世界のリアル体験です。
 時は流れて私は女房・子供持ちのオッサンに、写真の谷は通勤路になりました。川にはダム計画が持ち
上がって、結局中止になってあの日に遊んだ場所の水没はまぬがれたり・・・。
 それにしても同じ場所の印象がこうも変わるものとは!通勤途中に車の窓から見るこの辺りは「通勤途
中に車の窓から見る景色」でしかありません。ホントにあの日は在ったのかよ!?って感じです。ある作家
のエッセイに、数十年ぶりに故郷を訪れた作者が景色は変わってないのにあまりにも変わってしまった故
郷の印象に失望するというものがあったのですが、それに近いような感覚です。
 「場所が特定出来ない」と書きましたが、実はおおよそは特定出来るのです。例えば川で遊んだ場所だと
したら「子供が水辺まで行ける場所」に限定されるわけですし、虫捕りをした辺りには印象的な農具小屋が
あったのを憶えているのですが、それらしいものが今でも残っています。
 それでも特定し切れないのはなぜでしょうか?それは恐らく「あの日の感覚」がその場所から感じられな
いからだと思います。想い出の場所を想い出の場所たらしめるものは地理的なものではなく、あくまでも心
理的なものだという事です。
 「ぼくなつ」というゲームは「あの日の感覚」を思い出させてくれます。だから大ヒット作になったのだと思い
ますし、また、ゲームというアイテムだからこそ思い出しやすいのかも知れません。私がリアルであの場所
を特定するには、相当条件の良い夏らしい素晴らしい天気の日にそこを訪れる必要があるでしょう。その
日がちゃんと休日で用事もない日でなくてはなりません。・・・こりゃなかなか特定出来そうにないな(笑)!
 でもいつかリアルで「あの日の感覚」をもう一度感じる事が出来て、「あの場所」を見つけられればと思い
ます。そうしたら息子を連れて行ってやろうと思います。急がなくては。子供の成長は早いッス!

(PS.写真の山の反対側にある小学校に9ヶ月だけ通った事があるのですが、その9ヶ月間が恐らく私の
今までの人生の中で最高の時間だったと思います。その話もいずれ書きたいと思います。)

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